コンサルティングの価格設定は難しい。
コンサルティングは、コンサルタントがクライアントに価値を提供するサービスだと認識されている。まあ、それでも間違いではないのだが、コンサルティングに特有の現象をひとつ見落としている。それは、クライアントがどれだけ協力的になれるかがコンサルティングの成果を左右するという現象である。
コンサルティングには便益遅延性がある。
つまり、即効性がない。まるで漢方薬のように効果が表れるのがコンサルティングである。そうなると、クライアントは、コンサルタントを信頼して、「まずコストを払う」、「まず時間を割いてみる」ということをやらざるを得ない。
効果が出ない期間中に、どれほどクライアントがコンサルティングに参加できるか。これ次第で、コンサルティングの成果は大きくもなれば小さくもなる。成果が出ない場合、もちろんコンサルタントの能力が不足していたのが原因ということもあるが、現実的にはそれ以上にクライアントの協力が不足しているケースが多いと思われる。
だからこそ、価格設定が重要である。
成果主義はダメ。
成果主義というのは、成果の責任をコンサルタントだけに背負わせる仕組みである。つまり、成果が出なければ報酬を支払う必要がないので、クライアントにはコンサルティングに協力するインセンティブがない。これでは出るはずの成果も出なくなってしまう。同様の理由で、安すぎる価格設定もダメである。
優れた価格設定は、クライアントが「これだけ支払ったのだからこちらも頑張らないと」と感じるような価格設定である。クライアントの協力を引きだすのはサンクコストなのである。
しかし、高すぎる価格設定だと、そもそもクライアントに見向きもされない。だから、高すぎる価格設定を避けつつ、安すぎる価格設定も避ける必要がある。クライアントが「これなら支払ってみよう」と勇気を出して決断できるくらいの、いい塩梅を見つけなければいけない。
価格設定は難しい。
2026/05/16
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